こんにちは、Miyabiだ。

僕はトランスジェンダー男性で、このサイトもトランスジェンダーやトランス男性に関する記事が多い。

それと同時に、自分に当てはまらないセクシュアリティについても調べて記事を書いている。

何で自分が体験しているわけではないセクシュアリティの記事も作っているの?
LGBTQ+サイトだから?

今回は

  • 自分が当てはまらないセクシュアリティについて調べて紹介するわけ
  • なぜ調べると整理ができるのか?
  • 整理をするとなぜ良いのか?

についてお話していこう。

色々あるセクシュアリティについて調べる

理由はいくつかある。

その中から3つ、特に「これはLGBTQ+やそうでない人全員に見てほしい!」と思ったものをピックアップしてみた。

1,悩んでいる当事者の整理に繋げたい

僕は幼稚園時代、物心ついた頃から性別に違和感を抱いている。

でも「LGBTQ+」「トランスジェンダー」といった用語を知らなかったので、

「この違和感は何だろう?」

とずっとモヤモヤしていた。

LGBTQ+やトランスジェンダーを知った後も、

「トランスジェンダーってのに当てはまる気がするけど、本当かな……思い込みだったらどうしよう……」

と、誰にも相談できずに不安を抱えていた。

そこから同じトランスジェンダーの人のアメブロだったり、SNSだったりを見てだんだん自分がトランスジェンダーだと確信していった感じだ。

当事者でもよく分からないことだったり、「当てはまる!」って思っても不安だったりするんだね。

同じトランスジェンダーでも「これが嫌」「これは許せる」ラインが違ったりする。(例えばトランス男性の学生時代では「何が何でもスカートが嫌」「スカートは服だし別に良いけど、それによって女の子判定されるのが嫌」など、嫌ラインが違う。でも「生まれた身体の性別と性自認が一致しない」という定義自体は共通している)

また、ゲイ・レズビアン・バイセクシュアルなどで同性を好きなのと、トランスジェンダーで性自認的に異性を好きなのとがごちゃ混ぜになっていて、自身について整理できない人がいることも事実だ。

なので色々なセクシュアリティを調べて記事にすることで

  • それぞれのセクシュアリティの定義
  • その定義個人差の違い
  • 他のセクシュアリティの定義と比較して、自分について整理できる

が、読んでくれている人と共有できたらいいな、と思っている。

2,別の価値観の発見

普通に生きていると、自分の当たり前が世界の当たり前だと思い込んでしまう。

だが、もちろんそうではない。

この単純なことに気づかされるのも、自分に当てはまらないセクシュアリティのリサーチのときに多かったりする。

例えば「性的指向」と「恋愛指向」を分けた方がセクシュアリティの説明が上手くいく、というのが最近の流れにある。

その一方で、「性的感情」「恋愛感情」、または「友人」「知り合い」と全然違うところに「大事な人」が位置する人もいることを、僕はセクシュアリティについて調べるうちに知った。

これを「んなことないでしょ」と切ってしまったらそれまで。

だが

「あ、そう感じる人も世の中に一定数いるんだな」

「その人たちが△△って感じるのに対して、自分は○○って感じるなぁ」

「じゃあもっと他の目線から世界って見えたりしないかな?」

と、今まで使ってこなかった脳みそがグングン動く感覚になり、新たなアイディアが生まれたりする。

「俺の方がエライ」「俺のときは~」「君は考えが甘い」ってことあるごとに言うカッコ悪いおじさんにならないように、いつも世の中を面白く見れる楽しくてカッコイイ人になれるように、これからもちゃんとリサーチしていきたい。

3,自分の考えの整理になる

これは1,2の集大成的なことだ。

僕はアート作品を作る人だが、そのときに「何で自分は作品を作るのか?」といった制作の主軸を保ちつつ、強く練っていくときに、自分と違うセクシュアリティを調べて記事にする作業は役に立っている。

自分に当てはまらないセクシュアリティについては、調べて出てきた言葉を参考にしつつ、かつ、自分が納得のいく言葉を検討して記事にしていく

なので、自分が何を大事にしているかが、言葉によって整理されるのだ。

これは対人関係にも応用できると思う。

昔の言葉で「敵に勝つには敵をよく知ること」ってあるけど、「敵」を「相手」「世界」に置き換える考えだね。

そう、それと「外国に行ったら、日本が客観的に見れるようになった」とも似ている。

いったん外を知って、理解しようとすると、周り周って自分の整理ができるのだ。

これは大事なことだと思う。

まとめ

今回は、なぜ自分に当てはまらないセクシュアリティについて調べるのか?についてお話してきた。

僕は1歳から小学生まで海外のインターナショナルスクールに通っていて、そこから日本に帰国して今に至る。

日本に帰国したとき、「自分は日本人だって言われてきたけど、自分は日本のこと全然知らない」と感じた。

テレビのお笑いも、何がポイントなのか理解できなかった。

流行りの歌も、本当の意味で理解できなかった。

でも「ランドセルを使う」とか「箸を使って食べている」とか「学校の校舎の形が日本独特」とか「給食を教室で食べる」とか、「これ日本独特だな!」と新鮮に感じるものもたくさんあった。

ただこれは日本で生まれ育った人には「当たり前のこと」である。

ここの面白さが共有できたらいいのに。

それと今回のセクシュアリティについて調べて記事にすることの重要さは似ている気がする。