
こんにちは、Miyabiだ。
数年前にSNSで「私たちはここにいる」というハッシュタグが流行った。
たしか足立区の議員の発言がLGBTq+に対する理解が不足していて、それに対してのハッシュタグだったよね
LGBTq+は昔からずっといたこと、日本各地・世界各地にLGBTq+当事者がいて、上記の議員の心配するようなこと(滅ぶ発言)は起こっていないこと、何よりも1人の人間として今現在・ここに生きていることを示すハッシュタグだった。
「LGBTq+」と言われるとき、実際に生きている人間「ではない何か」だと思われがちだ。
今回は、
- 「ここにいる」と声にすることに意味はあるか?
- 自分にできることは何だろう?
についてお話していこう。
目次
「私たちはここにいる」「ここに存在する」と声に出すこと
アニメの主人公の言った「私はここにいる」

ネットフリックスが登場した当時、「昔に「このアニメが凄いから絶対観な!」って言われたアニメがたくさんあるな~」という流れで10年代の伝説と言われるアニメを視聴してた。
その中に「涼宮ハルヒの憂鬱」があって、そのシリーズのなかで主人公が
「私はここにいる」
と言ったシーンが何故か心に残った。
刺されたような感覚があった。
「アニメ」「アニメの中のキャラクター」と思って観ていたのが、「そっか、この主人公はこのアニメの世界の中で生きているんだ」と思わされた瞬間だったのだ。
1人の人間として生きられる世界

上はアニメという、僕たちの生きる世界とは別の世界の話だった。
同じように、この現実世界に生きるLGBTq+当事者の言う「私たちはここにいる」も、今まで「LGBTq+は自分とは違う世界だし、どうすれば良いか分からんし……」と思っていた人に、「LGBTq+もこの世界で生きているんだ」と思ってもらえるかもしれない。
LGBTq+当事者でなくても、アライといって、「自分は当事者ではないけどLGBTq+当事者に対する差別はどうなの?って思うし、1人の人間として協力したい」と思っている人がいる。
僕の親も、僕がトランスジェンダーだとカミングアウトしてからアライになってくれた。
そう思ってくれる人が増えるかもしれない。
目的はLGBTq+だけが勝つことでも、LGBTq+だけが負けることでもない。
皆が1人の人間として生きられることが最終目標なのだ。
女性、障がいを持つ人、外国人などなど、その他のマイノリティにも言えることだね。
Miyabiの目標

「私たちはここにいる」「ここに1人の人間として存在する」ということをLGBTq+当事者の目線で伝えるために、今アート作家としてできることは何だろう?
僕は作品の制作で「ここに1人の人間として存在する」ことを全体的なテーマとしている。
が、果たしてLGBTq+、しかもトランスジェンダーの目線で作って、このテーマが人に伝わるのだろうか?
今はゲイアートくらいしか受け入れられていないもんね……
そこで、
- トランスジェンダーということを伝える
- と同時に、どの人にも共通する「存在」「アイデンティティ」を元に考えて、作品にしていく
の2点を絡めて、「トランスジェンダーがここに1人の人間として存在する」こと、「見ている人自身の存在やアイデンティティを受容する」ことを目標に制作したい。
これを元に、展示などの活動に広げていきたいと思う。
知らないと差別しようもないし、差別自体も勘違いや誤解から生まれている可能性がある。
だからトランスジェンダーの1人として作品を制作したいのだ。
また、LGBTq+でも、LGBTq+でなくても、
「自分っていったい何なんだろう……?」
「何で存在しているんだろう……」
と悩んでいる人はたくさんいる。
そこに性別も国籍も関係ない。
だから存在についてもっと勉強して、制作や展示を行っていきたい。
これが僕の目標だ。
まとめ

今回は「私たちはここにいる」を元に、何で「ここにいる」ことを伝えなきゃいけないのだろう?自分には何ができるのだろう?と、考えてきた。
ハルヒについては「だから宇宙人は私の目の前に現れろ」というストーリー筋だが、あそこで僕がハッとした「ハルヒもこの世界で「生きて」いる」という気づきは、多くのファンも感じたことだと思っている。
元よりメタ要素(作品内のキャラが「これは作品」と気づいている物のこと)を含んだ作品だが、それだけにここのセリフはメタに聞こえたのだ。
「私たちはここにいる」ハッシュタグを見たときも、この「ハッ」がよみがえった。
自分はトランスジェンダーで、他のトランスジェンダーにも何人か会ってきたが、ゲイやレズビアンなど他のセクシュアリティの人についてはよく分からなかったからだ。

「今○○に住んでいるけど、滅びてないから大丈夫!」と明るい発言が多かったし、中には海外にいたり、お子さんといっしょに映っている人もいて、単純に見ていて楽しかった。
その人の生まれつきとも言えるたった1つだけで、「生きていないもの」とされていてはこんな幸せもない。
僕も「私たちはここにいる」ハッシュタグの写真に負けない、強い作品を作っていけるように頑張る。
最近Twitterも始めたので、良かったらフォローしてくれると嬉しい↓