
こんにちは、Miyabiだ。
「自分の恋愛対象って男?女?どっち?」
「前は男性を好きだったのに、今なぜか女性に恋愛感情がある?なぜ?」
「恋愛感情とか全然わかないけど、これは…?」
などなど、恋愛対象の性別がわからなくなって悩んでいる方。
恋愛対象って大事だから、ここは真剣に考えたいところだよね。
今回は恋愛対象の性別がわからない、あるいは変わったと感じている人に向けて、「恋愛対象にはこんな考え方があるよ」「こういう種類があるよ」といったことを紹介してみようと思う。
目次
恋愛対象の性別は何?

実はこの「恋愛対象の性別」という言葉、セクシュアリティ的に考えるときには性的指向(せいてきしこう。性的嗜好とは意味が違うので注意!)という言葉を使う。
性的指向…どの性に対して恋愛感情・性欲を抱くのか、あるいは抱かないのか
ちなみに「セクシュアリティ」っていうのは、あなたの性に関するアイデンティティのことだよ。
セクシュアリティには性的指向の他に
- 身体的性…生まれた身体の性別、戸籍の性別
- 性自認…身体の性別に関わらず、自分が自分をどの性として認識しているか
- 性表現…身体・性自認に関わらず、ファッション・言葉遣い・しぐさなどの表現を、どのジェンダーを意識するか
の3つがある。
興味があればこちらの記事を見ていただきたい↓
性的指向、恋愛の考え方の種類・5選

ここからはざっくりと、性的指向の種類を紹介していこう。
自分が当てはまるものを見つけるんだね。
1つ注意してほしいのは、「今すぐ恋愛対象の性別を決めなきゃ!」と焦らなくてもいい、ということだ。
「自分はこれかもな~」くらいの気持ちで見ていくと、精神的に楽だと思う。
1、バイセクシュアル

「バイ」という略称でよく聞く言葉だ。
バイセクシュアルとは、男性にも女性にも性的指向が向いている人のことを言う。
誤解されやすいが、「浮気性」「節操なし」というわけではない。
「恋愛対象は女性だけ!」でも「ロングヘアでもショートヘアでも、好きな人は好き」という人がいる。
「ロングヘアとショートヘアどっちもなんて、節操なしだ」とは思わず、「好きになった人がたまたまロングヘア(あるいはショートヘア)だったんだなぁ」と僕らは思う。
「恋愛感情・性欲を抱く可能性として」男性の場合もあるし、女性の場合もあるよ、というのがバイセクシュアルだ。
2,パンセクシュアル

バイセクシュアルとよく似ているが、ちょっと違う。
パンセクシュアルとは、あらゆる性の人が恋愛対象・性愛対象になり得る人のことを言う。
これは相手の性自認の話になるのだが、人間の性別には男性・女性の他にXジェンダーの人もいれば、「性別」という概念の外に自分をおくノンバイナリーの人もいる。
バイセクシュアルでは恋愛対象は、男性・女性の2つだけだった。
パンセクシュアルでは相手の性自認問わず、好きになった人が好き、というアイデンティティを指すのだ。
3,アセクシュアル

一転して、「恋愛感情とか性欲とか、まったく抱かない」というアイデンティティを紹介しよう。
アセクシュアル(Aセクシュアル)とは、どの性に対しても、恋愛感情・性欲を抱くことがない人のことを言う。
1つ注意したいのは、「冷徹な人」「冷たい人」というわけではない、ということだ。
どの人に対しても恋愛ベクトルに行かず、友情ベクトルに行く。
周りの人が「仲良し度MAX=恋人か親友の2択」であれば、自分は「仲良し度MAX=親友の1択」だなぁと感じれば、アセクシュアルかもしれない。
追記
下で紹介する「ノンセクシュアル」は日本語圏の言い方で、英語圏ではアセクシュアルは「性的欲求を抱かない」の意味だ。
「恋愛感情も性的欲求も抱かない」場合は「アロマンティック・アセクシュアル」と言う。
この言い方が日本語圏でも一般的になっているので、これを追記しておく。
4、ノンセクシュアル

アセクシュアルと似ているが、少しだけ違うのがノンセクシュアルだ。
ノンセクシュアルとは、どの性に対しても性欲はわかないが、恋愛感情はわく人のことを言う。
「プラトニック」と言い換えられる。
ノンセクシュアルは恋愛の仕方なので、
- 異性にのみ恋愛感情を抱く→ヘテロセクシュアルでノンセクシュアル
- 同性にのみ恋愛感情を抱く→ゲイ・レズビアンでノンセクシュアル
- 両性に恋愛感情を抱く→バイセクシュアルでノンセクシュアル
- あらゆる性に恋愛感情を抱く→パンセクシュアルでノンセクシュアル
etc…
というように、他の性的指向を指す言葉と組み合わせることができる。
5,リスロマンティック

これは「カエル化現象」と似ている。
リスロマンティックとは、自分は恋愛感情を抱くけど、相手から恋愛感情を抱かれるのはいやな人を言う。
リスロマンティックの人たちの中でも色々な考え方があり、
- 恋愛感情なしのセックスなら大丈夫
- 性欲もダメ
- 好きだけど、付き合うことに嫌悪感がある
- 好きで付き合ったのに、その後すぐに好きな気持ちが消滅した
などなど。
似たものの性欲バージョンで「リスセクシュアル」というアイデンティティもある。
その他にも色んな価値観がある
上に5つ簡単にまとめてみた。
が、これで全てというわけでは、もちろんない。
他にも色んな価値観に名前についているの?
そう、名前が付いているものもあるし、もしかしたらまだまだ名前のついていない価値観もあるだろう。
名前が付いているものは、たびたび記事を更新しているので、こちらから見てみてほしい↓
「恋愛対象」というものを分解してみよう

上に挙げた他にも、恋愛に関するアイデンティティはある。
大事なことは、「恋愛対象」という感情自体を分解してみることだと思う。
「同性の人が好きだけど性欲はわかない、付き合いたくない」
こう思ったとき、「じゃあ恋愛対象じゃないんだ」と決定するよりも、
- 同性の人が好き=ゲイ・レズビアン、またはバイセクシュアル、パンセクシュアルなど(自分の性自認がXジェンダーの場合、女性が好きならウーマセクシュアル、男性が好きならアンドロセクシュアルとも言える)
- 好きだけど性欲がわかない=ノンセクシュアル
- 好きだけど付き合いたくない=リスロマンティック
というように、部分ごとにアイデンティティが当てはまったりする。
わー難しい
確かに難しい…
なので、「前回も前々回も恋愛感情あったのに性欲がわかなかった…そして今回も同じだ!」と、ある程度データがとれた時点で「自分はノンセクシュアルかもなぁ」と、自分のアイデンティティを決定すると良いかもしれない。

また、
「自分はヘテロセクシュアルだったはずなのに、今は同性の人に恋愛感情を抱いている」
となったら「自分はゲイ/ レズビアンだったんだ!」というよりかは、「自分は本来はバイセクシュアルだったんだ(確率的に、今まで異性を引き続けてきただけ)」といった方が正しい。
このように、恋愛対象の性別に関しては結果論でしかない。
どんなにパンセクシュアルであっても、「好きだな!」と感じた人が同性しかいなかったら「ゲイ/ レズビアン」として自他共に認識して人生をまっとうするだろう。
「自分はバイセクシュアルかパンセクシュアルか、どっちなのか立証しなくては!!」
みたいに頑張る必要はないってことだね。
僕は、「好きかも」と思ったそのときそのときの気持ちと、相手の気持ちを大事に扱えばいいんじゃないか、と思った(ポエマーみたい。でもホント)。
まとめ

今回は恋愛対象の性別がわからない、あるいは変わると思っている人に向けて、性的指向や恋愛の考え方を5つ紹介した。
なんとなく恋愛相談を見てみると、「自分はヘテロセクシュアルなのか、ゲイ(あるいはレズビアン)なのか」というよりも、この好きという気持ちが恋愛なのか違うのか、という悩みが多いように感じた。
なのでリスロマンティックやノンセクシュアルのような、性的指向というよりかは恋愛の考え方(恋愛指向)のアイデンティティを取り上げてみたのだ。
恋愛指向は、他の性的指向(ヘテロセクシュアル、ゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、パンセクシュアルなどなど)と組み合わせることができるもので、「この人に向いている好きの感情は、果たして恋愛感情なのか!?」の悩みのこんがらがりポイントでもある。
性的指向は「結果的にこうだった」「本当はバイセクシュアルだったんだけど、トランプの赤・黒のうち赤を連続で引くように、異性しか好きになれる人が現れなかった。なので本人はヘテロセクシュアルだと思っている」というようなもんだ。
なので「恋愛対象の性別が変わった」と感じても、なんら不思議はないので安心してほしい。