こんにちは、Miyabiだ。

LGBTq+に対する批判の常套句に「生物の仕組みに反する」がある。

他の動物ではありえない、ってことかな?

そこで

「そもそも生物って何だろう?」

「生物の仕組みと言っているが、本当に反しているのか?」

「じゃあ生物について調べてみようではないか」

と不思議に思い、調べてみた。

そうすると「生物の仕組みに反する」発言も「そうかぁ」と思わされそうで、実はモヤッと曖昧なものだったことが分かったので、今回はそのお話をしていこうと思う。

ちなみに前回の記事はこちら↓

生物の定義とは?~微生物から調べてみる~

ウイルスは生物ではないのは何故?

まずは「生物って何?」という疑問から見ていこう。

ここ2年間世界を震撼させているパンデミック。

かつてのパンデミックの原因で現在では毎年種類を変えつつ流行るインフルエンザ。

「ウイルスが進化・変異した!」とニュースでよく見るので、ウイルスも細菌と同じように生きている……と、思っていた。

え、違うの??

実はウイルスは生物ではないようなのだ。

これは生物=細胞があるという定義からとのことだ。

有名なアメーバやミカヅキモなんかはDNAが入っている核の周りに細胞組織があって、光合成をしたり、生きるためのエネルギーを生み出したりしている

これは人間も同じだ。

一方でウイルスはこの「細胞」がなく、DNA情報を保有する核と、それを囲う殻のみの存在なのだ。

専門家の中で色々意見は存在するけど……
日光を浴びたり、酸素を吸収したり、他の生物を食べたりしてエネルギーを自家発電できるのが細胞で、その細胞があるのが生物の定義なんだね。

ミジンコはメスしかいない?

ミジンコもメジャーな微生物の1つで、その可愛らしい見た目から人気も高い。

そんなミジンコは、メスのみで子孫を残せる

ミジンコを顕微鏡で見ると、背中にたくさん卵を背負って泳いでいるが、実はこの卵が孵化するのに受精は必要ないのだ。

そして卵から孵ったミジンコもまた、メスのみとなる。

ただミジンコの生息しづらい環境になったらオスを産んで、オスとメスで耐久卵という非常に乾燥に強い卵を作り、生息しやすい環境になるまで長い年月、孵化せずにいられるタイムカプセルのようなものを作る。

そうして生存しているのだ。

上に書いたウイルスや細菌、アメーバなどはコピーや分裂で増えるのでなんとなく距離感を感じるが、卵から生まれるミジンコは、人間も卵子から生まれることから少し身近に感じるだろう。

そして、「生き物はオスとメスから生まれる」だけではないことが分かる。

人間の生物としての定義は?

「人間は細菌やミジンコとは違う」という声も聞こえてきそうだが、人間のLGBTq+批判に「生物」という大きなカテゴリーが持ち出されているので、今回は許してほしい。

それに、「人間」という生物の種類があるのも、微生物が始まりだ。

微生物が細胞を持って、自分でエネルギーを発電しようとして、その情報をDNAに記録して別個体に託したから、巡り巡って人間ができた

まとめよう。

生物とは

  1. 餌なり酸素なり日光なりを、細胞の中で生きるためのエネルギーに変換する
  2. DNAという遺伝情報受け継ぐもの、託すもの

といえる。

つまり、ここに反していない限りは「生物の仕組みに反する」という批判は正当ではないと言える。

名探偵……!?

1は人間として生まれている時点でクリアしている。

2は、身体的性が同性のカップルの場合、2人だけで次世代を作るのはまだできない。

が、前回の記事でも言ったように、代理母出産や精子提供でDNAを次世代に託すことはできるのだ。

性自認で同性でも身体的性は異性の場合、2人だけで子どもを作ることが可能なので、DNAを次世代に託せる。

また、他のマイノリティとされるセクシュアリティでも、DNAを次世代に託す方法はある

と考えると、「LGBTq+は生物の仕組みに反している」という批判は、LGBTq+を批判するには論点がブレてしまっていると言えるのだ。

まとめ

今回は微生物学の方面からLGBTq+に対する批判について考えてみた。

もし「生物の仕組みに反している」が通ってしまったら、これはLGBTq+以外であるシスジェンダー・ヘテロセクシュアルのカップル身体的に子どもを授かれない人たちをも批判していることになってしまう。

対して先ほど言ったように、LGBTq+でもDNAを次世代に託す方法は全然ある。

そうすると、批判している人たちは何を批判したいのかがブレブレになっていることが分かってしまうのだ。

前回の記事も併せて僕は、何か批判する前に、それについて一度じっくりと概要だけでも調べる必要があるのだなと思った。

今回の微生物学についても僕は専門家ではないし、それこそ図書館にある「微生物学入門」だったり、大学などが運営する一般向けに分かりやすく解説された微生物の説明を一通り読んで、それらの共通見解をまとめて紹介したものだ。

つまり、一般人でも調査することは可能、ということだ。

「人間的には、MiyabiはLGBTq+とかをどう考えているの?」については、最近noteを始めてそこに書いたので、良かったら併せて見てみてほしい↓