
こんにちは、Miyabiだ。
哲学の初心者が「哲学」を知って、生きるのが楽になったというタイトルにしたが…
どうした?
LGBTq+だと社会からの疎外感を、プライベートでも法律をみても感じることがしばしばある。
また、世の中の多くを「理系・文系」で分けることに、アート畑の僕は何となく違和感を抱いていた。
が、「哲学」という分野をざっくり見てみると、実は「理系」も「文系」も「アート」も「LGBTq+」も全て「哲学」に吸収されることに気が付いたのだ。
今回は、「哲学ってどういう役割を果たすの?」「ジェンダー、LGBTq+と哲学はどう関係するの?」についてお話をしていこう。
目次
哲学とは?

「その前に「哲学」って何?」「何となくしか分からないのだけど」
確かに。
ふと出た誰かの「人間とは…」という発言に対して「哲学だねぇ…」という返事をしても、「哲学」が何なのかについて僕たちはあまりよく知らない。
調べてみよう。
「哲学」とは、
我々の経験や五感などから出来上がる「概念」について、論理的に解き明かそうとする学問のこと
を言う。

例えば、子どもが
「何で女の人と男の人がいるの?」
と質問をしたとして、「そういうもんなの!」と大人が言っても、
「でも女の人でもズボンはいたりするし、男の人でもスカート履く人いるし、そもそも中性的な人もいるし…」「そもそも男・女って何だ?」「女性が弱いとされるけど、鍛えていない男性よりも格段に鍛えている女性は強いよな?」「そもそも分ける意味って生殖以外にあるのかな?」「人間って?」
と、どんどん「何で?」「そもそも」を掘り下げることによって、表面的な塗装をはいでいき、いわゆる「深淵を覗く」のが哲学というわけだ。
固定概念を取り除くのに良いね。
なぜ哲学は、全てのジャンルを含むの?

いったん子どもに戻って、日常のちょっとした疑問や気づきを「何で?何で?そもそも何で?」と掘り下げてみよう。
なぞなぞのスタートが「何で人は暑いとか寒いとか感じるんだろう?」(この記事を書いている今は夏なので暑い…)だったら、解き明かすために科学や医学の方面に行くかもしれない。
あるいは「「LGBTq+のことは女性問題もあるし、今は無理だよ~」みたいなことを会社や政府は言っているけど、そもそも同じ人権問題では?」だったら、解き明かすために歴史や人権の方面の研究に行くかもしれないし、政治に乗り込んだり、アートで表現したりするかもしれない。
哲学的な疑問は、色んなジャンルへの入り口となるのだ。
「これが自分の専門分野だから」って固執せずに「これは他分野の知識が必要だな、よし勉強しよう。この分野の専門家に協力を求めよう」って柔軟に対応ができそう。

あともう1つ。
どのジャンルにも「これが当たり前」「これにならえ」という習慣や因習があるのだが、哲学的な考え方を知っていると「そもそも」で疑問を抱けるので、別の視点から問題を見ることができるのも強みとなる。
人間の「考える」という特性の土台となっているのが哲学であり、その上に「社会」や「組織」「専門」などが乗っかっているイメージだ。
あ、つまり、色んなジャンルの専門的な研究や実験をするときに、「哲学」っていうのは脳みそのosをフル活動させることができる、ってことだね。
ジェンダーとLGBTq+と哲学

古代ギリシャで、女性は人間として扱われていなかった。
が、その中でも数人、男性からも尊敬される哲学者の女性がいた。
また別視点から、「なぜ女性は男性よりも下にされるのか?」というジェンダー問題は19世紀末から起こったように見える。
だが実は13世紀頃には既に、そのように訴えている知的な女性がいた。
他にもユダヤ人問題や黒人問題などから問いを発している哲学者がいる。
「差別」というのは、解決するために「哲学」という固定概念破壊機を使う必要があるらしい。
じゃあLGBTq+の哲学っていうのもあるの?

LGBTq+の哲学も、20世紀後半になって出てきている。
「セクシュアル・アイデンティティ」「セクシュアリティ」「性表現」などの性別の分類も、「哲学的にLGBTq+の人という概念を論理的に解き明かす」ことから来ている。
古今東西、LGBTq+はいた。
だが、LGBTq+についてLGBTq+自身が説明する言語というのは、20世紀後半まで待たなければいけなかった。
確かにそれまではLGBTq+じゃない人がLGBTq+を人ではないモルモットのように扱って説明している歴史があるね。

と同時に、LGBTq+は哲学によって救われたのも事実だ。
LGBTq+の人がLGBTq+ではない人と同列に、「人間のセクシュアリティ」という共通概念の元に平等に語られているのも、哲学の産物と言える。
またこれは僕の体験なのだが、哲学に造詣が深い人と話をすると、その人がLGBTq+であってもなくても、僕がトランスジェンダーとして感じていることに共感してくれたり、「何か一緒にできることがあるのではないか」と行動していたりする。
「哲学できる人、頭良いー!ヒュー!!」と言いたいのではなく、哲学の考え方をチラッとでも知っていると、自分と関係のないジャンルの人とも繋がれる感じがするのだ。
知らないジャンルの人を「分かんないし」と突っぱねると何も進まない。
他の視点があると進むかもしれない。
まとめ

今回は哲学についてお話してきた。
とはいえ、僕も哲学は初心者だ。なので勉強した結果、考えたことを記事にしてみた。
昔から科学や宇宙、歴史なんかに興味のある子どもだったが、ここに来て、歴史の重要な転換期に哲学が関わっていたり、科学の発展や宇宙を解き明かすのに哲学が重要になっていたりするのに気が付いた。
あのアインシュタインも、物理学者であると同時に哲学者だったからこそ、科学史に名を残すような発見をした。らしい。
さらに自分のアイデンティティの一部であるトランスジェンダーも、哲学があってこそ、僕が今まで書いてきた記事のようなことが言えるし、当事者を救えるのだ。
これは人種やジェンダーなど、他のマイノリティにも言えることだ。

実は現代アートもこういう哲学的な考えが制作の根底にあったりする。
なので現代アートの展示は脳みそがフル回転するようで楽しいのだ。
僕も頑張ろうと思う。
↓最近、インスタグラムを始めた。自分の作品を載せていってるので、フォローしてくれると嬉しい。