こんにちは、Miyabiだ。

FTMとはトランスジェンダーの内、生まれた体が女性で、男性として生きることを望む人のことだ。Female to Maleの頭文字を取ってFTM。

つまり、心の性別(性自認)は男性だ。

FTMにはホルモン治療をして体を男性化する人もいて、ここで気になるのはホルモン治療をして男性化したら身長は伸びるのか?ということだろう。

今回はFTMのホルモン治療と身長についてお話していこう。

FTMのホルモン治療と身長

僕自身FTMでホルモン治療をして1年が過ぎている。

声変わりもしヒゲも生え生理も止まり、個人的には満足なのだが

「身長って伸びないの?」と聞かれることもあった。

男性=高身長が良いという価値観がある中、FTMのホルモン治療で身長が伸びるか伸びないかは多くの人の関心のあるところなのだろう。

成人後のホルモン治療

性別違和(性同一性障害)の診断書を貰いホルモン治療を始められるのは、原則として18歳以上だ。(15歳で認められることもある)

身長は小中高生で成長することを考えると、18歳以上の人は身長がぐいぐい伸びるようなことは起こらない。

これはホルモン治療をしても同じで、18歳以上で打っても身長に変化は見られない

思春期の子の身長が伸びるのは、第二次性徴のときに性ホルモンの他に成長ホルモンも分泌されるからとのこと。

なので僕のように大人になってからホルモン注射を打っても成長ホルモンがまず出てないので、身長がぐんぐん伸びることはないのだ。

162cm前後だった身長は、声が低くなってもヒゲが生えても162cm前後のままとなる。

筋肉は付けられる

「それでも体を大きくしたい…!」

そう考えるFTMの方もいるだろう。

大人になっても成長する部分、それは筋肉だ。

しかもホルモン治療しているFTMなら鍛えれば筋肉は付きやすい

ところで女性の体は脂肪によって丸みを帯びていて、男性は角ばるイメージから「男性化すれば脂肪が付かない」という考えが出てきやすいだろう。

ところがこれ、勘違いのようだ。

確かに丸みの脂肪は減るが、男性化のホルモン治療で内臓脂肪などは付きやすくなる

そういう意味でも運動はした方が健康的だ。

インドアでの作品制作が多い僕も、耳が痛いが気を付けようと思う。

かっこいい男性=高身長か?

かっこいい男性と身長の関係

「身長は伸びないんだ…」「FTMはかっこよくなれないのか…?」

そうお悩みのFTMの方。

ここからは「かっこいい男性」について考えてみよう。

世間的には「高身長・高学歴・高収入」がかっこいい男性の条件のように言われてきた。

だが学歴は受験を頑張った証明にはなるけれど、その人の能力の全部を表さないことは周知の事実だろう。

同じように「高身長」が直接魅力に繋がるわけではないことも事実だ。

ところが一方で、身長が高いと感じる人は魅力的というのも事実なのだ。

「やっぱり高身長でないと…」と絶望した方。

もう少し聞いて行っていただきたい。

身長が高い「と感じる」人とは?

「高身長」が直接その人の魅力に繋がるわけではない。

だが身長が高い「と感じる」人はカッコイイのだ。

高校生のときにV系バンドが好きだったのだが、ステージに立ってパフォーマンスをしたり、雑誌インタビューのアー写でカッコイイ姿を見ると「堂々としていてカッコイイなぁ」と魅力を感じた

特にボーカルはステージの真ん中にあるお立ち台で先陣切ってバンドを率い観客をそのバンドの世界観に引きずり込む力と吸引力を持っている。

かっこよくないはずがないのだ。

その後で実際の身長を見てみると「160㎝」「158㎝」と「低身長」に分類される高さの人が一定数いてかなり驚いた記憶がある。

「僕と変わらない身長なのに、あんなに堂々とカッコイイのか!?」

そう、堂々としている・カッコイイと魅力を感じる人は、自分と比較して「体も大きいはず」と思い込んでしまうものなのだ。

実際の身長は関係なく、「身長が高い「と感じる」人」とはこういう人のことだと思う。

かっこいいを目指すなら

向こうからすごいオーラをまとって歩いてくる人が、隣を横切る瞬間「あれ、僕より小さい…!?」とびっくりすることがある。

成長期が終わってからホルモン治療をする多くのFTMの方は元の身長が高くない限り「実際の身長が高い人」にはなれない。

だが人間の認知が「実際の身長が高い=かっこいい」ではなく「かっこいい人=身長が高いと感じる人」の方が正解なのであれば、話は簡単だ。

かっこいい人になってしまえば、身長を高く見積もって貰える。

これは実際に対面しても、カッコいい人は実身長よりも高く見積もられるものとのこと。

この理論は元の身長が低いFTMでも使える手法と言える。

一緒に頑張ろう

とはいえ「カッコイイ人」になることがそもそも難しい。

身長が高く見積もられるくらいの人になるには、上っ面だけでは簡単に見破られてしまうからだ。

かっこよく見られるために高級車に乗っても、真の車好きでない限り、下心を見破られる。

逆に、いわゆるモテると縁の無さそうな軽トラでも、乗る人の人間性や価値観、真摯さによってとんでもなくカッコよく見えることもある。

ここから出る仮説は、カッコイイ人は何かを突き詰めようとしている人なんじゃないか、ということだ。

昔はまっていたⅤ系バンドマンは「カッコイイバンド」「カッコイイパフォーマンス」「カッコイイ音楽」「カッコイイ世界観」を追求して、毎回新しい「研究結果」を楽曲やライブとして発表していた。

これはⅤ系から少し離れてしまっている今でも「カッコイイなぁ…」と感じられることだ。

僕もアーティストとしてこんなカッコイイ人になりたい。

まとめ

今回はFTMのホルモン治療と身長についてお話してきた。

結果、身長は伸びないけど「カッコイイ人になるために身長を伸ばしたいということなら、いっそカッコイイ人になってしまえばいい」ということになった。

アーティストは「何故作品を創るのか?」といった制作自体の動機であるステートメント、「何故この作品を創ったのか」という作品ごとにかかってくるコンセプトの2つを練って制作をしていく。

「カッコイイ人」の1つに「何かを突き詰めようとしている人」とするなら、このアーティストの考え方は作品制作だけではなく、あなた自身の人生についても当てはめることができるのではないだろうか?

駆け出しのアーティストは、作品を創るためにも最初はとりあえずパパッとステートメントやコンセプトを決めてしまって、後で練っていく工程を踏む。

「何故あなたは生きるのか?」なんて禅問答は真面目に考えると答えが全く出てこない。

なので、パパッと「カッコイイとは何かについて突き詰めたい」など決めてしまうと、後から

「この文学はカッコイイと言われるけど何でだ?調べてみよう」「このアニメはめちゃくちゃカッコイイけど、何でそう感じるんだろう?絵コンテから見てみよう」など、次にやりたいことが芋ずる式に出てくる。

一緒にカッコよくなろう。