
こんにちは、Miyabiだ。
LGBTq+を知って「自分のセクシュアリティが分からない」「自分はどうなんだろう?」と考えた人もいるのではないだろうか。
自分の性別や恋愛対象がハッキリ分かっている人もいれば、分かっていたはずなのにそれ以外の人を好きになって戸惑ったり、そもそも自分の性別や恋愛対象が分からなくてモヤモヤしている人もいるだろう。
調べようと思って「セクシュアリティ診断」のサイトを見てみたが、ピンとこない…と思った方もいるかもしれない。
今回はあなたのセクシュアリティを正しく診断できる方法と、自分のセクシュアリティを受け入れられるようにするためのお話をしていこう。
目次
自分のセクシュアリティは?
LGBTq+のことも知っておくと、たとえそうでなかったとしても自分への理解が深まる。
LGBTq+の基本的な情報についてはこちらの記事を参考にしていただきたい。
そもそも「セクシュアリティ」とは?

そもそも「セクシュアリティ」という言葉が曖昧だったりする。
セクシュアリティには4つの要素がある。
1,身体性
生まれたときの体の性別のことだ。
生まれたときの体の性別には男性、女性、不明の3種類ある。
出生届は生まれた体の性別に乗っ取って届けられる。性別不明の体で生まれた子どもは親など周りの大人が性別を男性か女性か決めて、出生届を出す。
2,性自認
いわゆる心の性別だ。
生まれた体に関わらず、自分はどの性別だと考えているかが重要になる。
これには男性、女性のほかに中性、無性、間性などの「Xジェンダー」と言われる性別も含まれる。
また「性別はまだ分からない」という考え方も性自認に含む。
そしてよく勘違いされるが、性別の自認を考えるときに恋愛対象は問題ではない。「男性を好きになったから自分の自認は女性かもしれない」と考えることはないのだ。
3,性的指向

性的指向とはどの性別に対して恋愛感情や性的感情を抱くか、のことだ。
女性を好きになるなら性的指向は女性だし、男性を好きになるなら性的指向は男性となる。
また、女性も男性も好きになる人も、男性・女性といった性別のくくりに関係なく好きになる人も、恋愛感情や性的感情は誰に対しても抱かないという人もいる。
ここで注意したいのが、性的指向を考えるときに自分の自認する性別は関係がない、ということだ。
「同性を好きになるから、自分の自認は体の性別と違うのかもしれない」ということではない。

性自認も性的指向も「異性愛」をベースに考えがちだし、「LGBTq+かを診断する!」というサイトでも性自認と性的指向をいっしょに考えて「ゲイは女性の心で考える」「レズビアンは男性の心を持っている」などの間違った情報を書いているものが未だにある。
そういう人もいるだろうが、問題は「恋愛感情」と「自分の性別」をいっしょくたにしてしまっている点だ。これでは「ゲイ・レズビアン」と「トランスジェンダー(生まれた体と自認の性別が違う人)で異性愛者」は全く違うことなのに「同じこと」になってしまう。
こうなるとただでさえ難しい自分への理解をこんがらがせることになる。
なので「自認は何だろう?」「どんな人に恋愛感情抱くだろう?」と別々に考えるとこんがらがることは少なくなる。
4,性表現

性表現とは、自分がどのような性別に見せたいか、ということだ。
性自認と似ていると思われるだろうが、実は少し違う。
「生まれた性別は女性だけど自認は男性。だけど周りに言えなくて、女の子のかっこうをしている」
これは僕の大学時代の話なのだが、この場合、「性自認は男性」で「性表現は女性」になる。
また、「生まれた体も性別も着る服なども全部女性」という人もいるし、「生まれた体も自認も男性だけど、女の子のかっこうも可愛いから好き」という人もいる。
4つの要素の組み合わせと「正しい診断方法」

自分のセクシュアリティを考えるとき「ゲイ」「レズビアン」「バイセクシャル」「トランスジェンダー」とLGBTq+の要素を中心に考えがちだろう。
だが実は、生まれた体の性別、性自認、性的指向(恋愛対象や性愛対象)、性表現の4つの要素の組み合わせのことだったのだ。
ということは、LGBTq+はもちろんだが、LGBTq+ではない人も考えることができるのが「セクシュアリティ」なのだ。
この4つの要素を理解していると
「同性を好きになっちゃった、自分は性別が違うのかな」「女の子のドレスとか着てみたい、けど自分のことは男だと思っている、これっておかしいのかな?」
といった考えで悩むことはなくなる。

「自分は男性で生まれた。で、今回男性を好きになった。自認する性別も男性なので、僕はゲイ、あるいは(将来女性を好きになる可能性を考えて)バイセクシャルだろう」
「自分は女性で生まれた。今回女性を好きになった。自認する性別は男性だから、自分は異性愛者、あるいは(将来男性を好きになる可能性を考えて)バイセクシャルだろう」
「自分は男性で生まれた。自認する性別は男性だ。で、今回ドレスを着るので今回の性表現は女性だ」
のように、生まれた性別、性自認、性的指向、性表現の4つを1つずつチェックしていくのだ。これが正しいセクシュアリティ診断だ。
こうすることで自分について整理ができるし、「男性だから男らしく」「女性だから女性らしく」「ゲイだから女の心がわかるはず」「レズビアンだから宝塚のようにふるまうはず」のような間違った情報で自分を追い込むことが起きなくなる。
セクシュアリティとジェンダー

ところで「ジェンダー」「ジェンダー問題」ってよく聞くけれど、セクシュアリティと何が違うの?とお思いの方もいるだろう。
今までみてきたように、セクシュアリティは「自分の性別」や「自分の恋愛指向」などの自己認識、性の在り方やそれぞれの人の生き方のことだった。また、オス・メスのような生物学的な性別のことをセックスという。
一方でジェンダーとは歴史的・社会的な男女の性別の役割や性差のことをいうのだ。
「男だから」「女のくせに」というのがジェンダーだ。ジェンダー問題という単語が使われるのは、このような社会的に押し付けられた男女の認識と思って良い。
このジェンダーの観点が自分や誰かのセクシュアリティを見つめるときに入ってくると「男なんだから」「女なんだから」といったノイズが入り、正しくセクシュアリティの判断ができなくなってしまう。
自分のセクシュアリティを知ろう、考えようと思ったときに、「今自分はジェンダーに振り回されてないかな?」と頭におきながら進めると、冷静に判断することができるだろう。
自分のセクシュアリティが分からない!

生まれた体の性別、性自認、性的指向、性表現の4つのチェックポイントを考えて、ジェンダーのノイズも入れないようにして、LGBTq+についても正しい情報を入手した。
なのに、自分のセクシュアリティが全然分からない!
そういう人もいるだろう。
だが焦らなくて大丈夫だ。
LGBTq+という言葉に+が入っていることから分かるように、性自認や性的指向は本当に様々ある。
性自認に関しては「男性」「女性」だと分かりやすいかもしれないが「中性」「無性」「間性」といったXジェンダーの場合、ハッキリ自分で認識するのに時間がかかるかもしれない。
性的指向でも周りが異性愛者だらけだと自分の同性に対する恋愛感情を見て見ぬふりをしてしまったり、同性愛者だらけでも異性に対する恋愛感情を押し殺してしまうこともある。
また、将来自分が誰を好きになるかなんて誰にも分からない。ずっと男性を好きだったのに、あるとき突然素敵な女性に恋をする、なんてこともあり得ないことでは決してない。
他にも恋愛感情がわいたことがなく、自分が異性愛者か同性愛者か…と悩んで、結局アセクシャル(恋愛感情や性的感情がわかない)だったなんてこともある。アセクシャルも感情やいつくしみの愛はあるわけだから、認識に時間がかかる場合がある。
そもそも性自認・性的指向ともにまだちゃんとした名前がついていない状態である可能性もある。ちゃんとした名称がなくてもSNSなどを探すと同じ人・似たような人がいたりもする。本当に様々なのだ。

色々話してきたが、要するに自己認識は難しい、だから時間がかかってかまわない、ということだ。
むしろ納得いくまでじっくり考えないと、間違った自己認識によって自分を振り回して疲れてしまう危険がある。
なので、今自分のセクシュアリティが分からなくても大丈夫だ。
4つの要素を1つずつ考えて、分からないところは「不明」としておこう。「不明」「分からない」「模索中」も立派なセクシュアリティだ。
まとめ

今回は自分のセクシュアリティの正しい判別方法についてお話してきた。
僕もトランスジェンダー男性で、トランスジェンダーという言葉が分からないときはネットで検索しまくっていた。
今考えると間違った情報、古い差別的な認識に基づいた情報もたくさんあった。
間違った情報を参考にした間違った自己認識は、「〇〇のはずなのに…」「自分はおかしいのかな」と自分を否定してしまう感情がわいてしまうのだ。
だから、正しいセクシュアリティ診断が必要だと、僕は思った。LGBTq+やLGBTq+かもしれなくて自分が分からなくなって悩んでいる人、LGBTq+じゃないけれど性別関係で自分が何かが分からなくなっている人の助けに少しでもなれれば、という気持ちだ。
正しい情報によって理解をした上に「自分らしく生きよう」という希望がわく。
画家である僕の制作コンセプトでもあることだ。